消費税簡易課税制度選択届出書の提出

2021年度 (令和3年度) の課税売上が1,000万円を超えたにゃ。

決算開示-2021

2期後の2023年度 (令和5年度) は消費税を納めないといけないにゃ。

消費税

消費税の納税義務がない事業者は消費税を国に治めなくてもよい (免税事業者)
- 売上1,100万円(うち消費税100万円)
- 費用110万円(うち消費税10万円)
- 差額の90万円の消費税を免税事業者は納税しなくても良い
消費税は基準期間(2年前) の売上が1,000万円超の事業所に納税義務が生じる
- ゆたたみの場合は2021年度が1,000万円超
- そのため2023年度に消費税の納税義務が生じる
ややこしいことに特定期間の課税売上が1,000万円超の事業者にも消費税の納税義務が生じる
- 特定期間については後述の国税庁の消費税のしくみを参照
- 個人事業主だと前年の1-12月の売上が1,000万円以下でも翌年の1-6月の売上が1,000万円超だと次の年は消費税の納税義務が生じる

特定期間についてはは国税庁の消費税のしくみを参照するにゃ。

でも消費税の納税義務がある事業者でも条件を満たせば、簡易課税事業者という消費税の納税をすることができるのにゃ。

簡易課税事業者の条件

前々年又は前々事業年度の課税売上高が5,000万円以下
「消費税簡易課税制度選択届出書」を事前提出
- 税務署へ提出
- 持参郵送 e-tax(Web版じゃなくてソフト版) 等で提出可能
- 利用する課税期間の開始の日の前日までに提出
- ゆたたみの場合は2022.12.31までに提出すれば2023年度は簡易課税事業者になれる
2年間原則の課税制度に変更することはできない

事業者によっては原則課税よりも簡易課税を選択した方が有利なのにゃ。

コンサルハウスキャッツを例にとって説明するにゃ。

決算開示-2021

簡易課税事業者の方が有利な場合が多い

コンサルハウスキャッツのビジネスモデル (2021年度)
数字を簡略化して消費税率全て10%とする

注意:本当は消費税額の計算はもっとややこしいそうです。先に国税(7.8％) を求め、次に地方税(2.2％) を求め、最後に国税と地方税を足して納付税額(10％) を求めるのでこの説明は実態にはそぐわないですが、説明用だと思って読んでください。
- 売上1,500万円(うち消費税136万円)
  もらった消費税は136万円
- 費用235万円(うち消費税21万円)
  払った消費税は21万円
- 差額の消費税115万円は外部からもらったことになる
免税の場合 (消費税納税しなくて良い)
- 消費税は納税しないでいいので気にしなくて良い
- 差額の消費税115万円は全部自分のもの
- これが2021年度の免税事業者ゆたたみの実態
原則課税の場合
- 差額の消費税115万円を納税しなければならない
- いちいち消費税をいくらもらって、いくら払ったか会計ソフトに入力しないといけないから死ぬほど面倒臭い
簡易課税の場合
- もらった消費税は136万円税抜売上は1,364万円
- しかし払った消費税を「みなし仕入れ率」という概念で売上から計算できる
- 経営コンサルタント(サービス業) はみなし仕入れ率50%
- 税抜の仕入れ額(費用) は1,364万円(税抜売上)×50%(みなし仕入れ率) =682万円
- 払った消費税は682×10%≒68万円とみなしてもらえる
- よって納税する消費税は136-68=68万円ですむ
- 会計ソフトにも税込金額だけ入力すればよいので楽
簡易課税事業者を選択することで115万円の消費税が68万円の納税で済むことになり、115-68=47万円もお得になる
なぜ特になるかというと実際の原価率は235万円÷1,500万円≒16%なのに、国が50%の原価率とみなしてくれるから
1人経営コンサルタントなんて実際はほとんど費用がかからないため簡易課税は有利